HIVは男女どちらにも起こり得るウイルス感染で、性行為をきっかけに広がることが多いとされています。初期は風邪のような軽い症状だけで終わることもあり、自分では気づかないまま長く無症状で進むケースも珍しくありません。
男性は発疹やだるさなどが軽く見過ごされやすく、女性もおりものの変化や不正出血が他の症状に紛れて気づかないことがあります。そのため、検査ではじめて感染が判明する例も多くみられます。
この記事では、HIVの症状や感染経路、潜伏期間、検査方法、治療の進め方に加え、放置した場合のリスクや検査料金の目安について詳しく解説します。不安がある方は、正しい知識を得るための参考にしてください。
HIVとは?

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、免疫細胞の一つであるCD4陽性T細胞に入り込み、時間をかけて免疫力を弱めるウイルスです。
感染してもすぐに重い症状が出るとは限らず、発熱やのどの痛み、だるさなど風邪に似た症状で始まることがあります。その後は、無症状のまま長く続く場合もあります。
主な感染経路は性行為で、精液や膣分泌液などが粘膜に触れることで広がります。針の使い回しによる血液を介した感染や、妊娠・出産・授乳の際に起こる母子感染も確認されています。
適切な治療を続ければウイルス量を大きく抑え、健康的な生活を維持できます。HIVは早めに知ることで対処しやすい感染症です。
HIVとAIDS(エイズ)の違い
HIVとAIDS(エイズ)は同じものではなく、次のように区別されます。
- HIV:ヒト免疫不全ウイルスそのものの名称
- HIV感染症:HIVに感染している状態を指し、症状がない時期も含まれる
- AIDS:HIV感染が続き、免疫力が大きく低下して特定の日和見感染症や悪性腫瘍を発症した段階
- HIV陽性=すぐにAIDSではありません
適切な治療を続けることで、AIDSの発症を防げる場合があります。
つまり、HIVは「原因となるウイルス」であり、AIDSは「進行した結果として現れる状態」と考えると理解しやすいと言えます。
HIVの症状
女性の無症状率
男性の無症状率
公的機関による数値の公表なし
公的機関による数値の公表なし
厚生労働省と国立感染症研究所(NIID)は、HIV感染者の多くが急性期を過ぎると長期間ほぼ無症状で経過すると示しています。ただし、男女で無症状率に差があると示す一次データは公表されていません。
厚労省は「HIV感染後は数週間から十数年にわたり症状がほとんど出ない無症候期が続くことが多い」と記載し、NIIDも「初期症状が軽く気づかないまま感染が続く例が多い」と述べています。そのため、自覚症状の有無だけでは感染の有無を判断できず、検査で確認することが重要です。
ここでは、女性と男性に分けて、それぞれに多く見られる症状を紹介します。
女性に多い症状
HIVは男女ともに似た経過をたどりますが、女性では生殖器まわりの変化や感染症をきっかけに気づくことがあります。初期は発熱、のどの痛み、倦怠感など風邪に似た症状が出ることがあります。その後は無症状のまま過ごすケースも珍しくありません。
主な症状は以下になります。
- 発熱やのどの違和感
- 強い倦怠感
- おりものの変化
- 不正出血
- 性器周辺の感染症(カンジダ症・クラミジア症など)の再発が増える
これらはHIV特有の症状ではありませんが、免疫機能が落ち始めると別の感染症を繰り返すことがあります。症状だけで判断するのは難しいため、心当たりがある場合は検査で確認することが大切です。
男性に見られる症状
男性でも、初期は発熱や発疹など風邪に近い症状が現れることがあります。時間がたつと無症状の期間が長く続き、その間に免疫細胞がゆっくり減少します。症状だけではHIVと判断できないため、違和感が続くときは早めに検査を考えることが重要です。
主な症状は以下になります。
- 発熱や寒気
- 筋肉痛や強いだるさ
- 首や脇のリンパ節の腫れ
- 発疹(背中・腹部・腕など)
- 口内炎や白い斑点(口腔カンジダ症)
男性では、リンパ節の腫れや発疹がきっかけで受診するケースが多いとされます。ただし、症状の出方には個人差があり、まったく症状が出ない場合もあるため注意が必要です。
HIVの感染経路
HIVは、感染者の体液にウイルスが含まれている場合に、その体液が粘膜や傷口に触れることで広がります。日常生活の接触では感染せず、うつるには特定の条件が必要とされています。
性行為での接触が最も多く、精液や膣分泌液、直腸分泌液にウイルスが含まれることがあるため、コンドームを使用しない性交では感染のリスクが高まります。また、血液が直接体内に入る場面や、妊娠・出産・授乳の際に母子感染が起こることがあります。
主な感染経路は以下になります。
- 性行為による粘膜の接触(膣性交・肛門性交・口腔性交)
- 精液や膣分泌液が粘膜に触れる
- 血液を介した感染(注射器の共有、針刺し事故など)
- HIV陽性の母親からの母子感染(妊娠・出産・授乳)
- HIV陽性者の血液が傷口に入る状況
HPVは広くみられる感染とされ、無症状でも相手に広がる可能性があります。心当たりがある場合や不安が続くときは、早めに確認しておくと安心です。
HIVの潜伏期間
HIVの潜伏期間は、感染してから症状がほとんど現れない時期を指し、数年から十数年続くことがあると報告されています。初期には発熱や倦怠感など風邪に似た症状が出ることがありますが、多くの人はその後長い無症状期に入り、自覚がないまま時間が過ぎます。
- 急性期(感染後2〜4週間)に発熱や発疹が出ることがある
- その後、数年から10年以上ほぼ無症状で経過しやすい
- 無症状の間も免疫細胞(CD4細胞)はゆっくり減少する
- 症状の有無では感染の有無を判断できない
潜伏期間には個人差があり、症状だけでHIV感染を見分けることはできません。感染の可能性がある場合は、検査で確認することが重要とされています。
HIVの検査方法
HIVの検査は、体内にウイルスや抗体があるかを確認するために行われます。感染初期は風邪に似た症状が出ることが多く、自覚だけでは判断が難しいため、検査で確認する方法が最も確実とされています。検査は保健所や医療機関で受けられ、自治体によっては匿名での実施にも対応しています。感染の可能性がある時期から一定期間が過ぎると検査の精度が高まり、より正確な結果が得られます。
主に行われる検査方法は以下になります。
- HIV抗体とp24抗原を同時に調べる方法で、感染後3〜4週間で検出されることが多い
- 抗体検査
- HIV抗体の有無を確認する検査で、抗体が見つかるまでに数週間かかる
- 核酸増幅検査(NAT / PCR)
- ウイルスの遺伝子を直接調べる方法で、感染後10日ほどで検出される場合がある
HIVは症状だけでは判断できないため、心配があるときは早めに検査を受けることが大切です。
HIVの治療

HIVの治療は、ウイルスの増える力を抑え、免疫機能を守ることを目的として進められます。現在は「抗レトロウイルス療法(ART)」が標準治療とされ、複数の薬を組み合わせて毎日続ける方法が一般的です。治療の開始時期や薬の種類は、ウイルス量やCD4細胞の数、生活スタイルなどを踏まえて医師が判断します。
HIVは治療を中断するとウイルス量が再び増える可能性があるため、決められた方法で服用を続けることが重要です。内服薬で副作用が出る場合もありますが、近年は負担の少ない薬が増えており、当院では飲み方や生活上の注意点についてしっかりと説明を行います。
症状が落ち着いても体内のウイルスがゼロになるわけではないため、医師の指示に沿って治療を継続してください。
HIVを放置するとどうなる?
HIVを治療せずに放置すると、免疫力がゆっくり低下し、体がさまざまな感染症に弱くなっていきます。初期は無症状でも、時間がたつと免疫細胞(CD4細胞)が大きく減少し、健康への影響が深くなっていきます。治療を受けない状態が続くと、日和見感染症やがんを発症しやすくなり、日常生活に支障が出る段階(AIDS)へ進行します。早めに検査と治療を受けることで、この進行を大きく抑えられる可能性があります。
男女別の主なリスクは以下になります。
【男性の場合】
【女性の場合】
- 肺炎(ニューモシスチス肺炎など)の発症リスクが上がる
- 強い倦怠感や体重減少が続く
- リンパ節の腫れや発疹が長引く
- 膣内の感染症(カンジダ症、クラミジア症など)を繰り返しやすい
- 不正出血やおりもの異常が続く
- 子宮頸部の異常(がんのリスクを含む)が進行する可能性がある
HIVは放置しても自然に治ることはなく、症状が軽くても体内では進行が続きます。早めに知ることで治療を始めやすくなり、重い合併症を防ぎやすい感染症です。
HIVの検査・治療料金
HIVの検査は、男女問わず安心して受診できます。HIVに関連する検査が含まれたプランのみをまとめました。
以下は、HIVが検査項目に含まれるプランになります。
【HIV 検査料金】
| プラン名 | 価格(税込) |
|---|---|
| 血液チェック(4項目) | 6,800円 |
| ベーシックチェック(5項目) | 9,800円 |
| 男性スタンダードチェック(8項目) | 19,800円 |
| 男性パーフェクトチェック(21項目) | 34,800円 |
| 女性スタンダードチェック(8項目) | 19,800円 |
| 女性パーフェクトチェック(21項目) | 34,800円 |
HIVは自覚症状だけでは判断できないため、血液検査で確認する必要があります。性行為による感染が心配な方や、初めて検査を受ける方にも選びやすいプランがそろっています。
【HIV 治療料金】
| HIVの治療価格・方法 | |
|---|---|
| 精密検査 / エイズ拠点病院にご紹介 |
検査について

当院のHIV検査について
当院では、HIVを含む性感染症の検査を、どなたでも安心して受けられるように完全個室で実施しています。HIVは初期症状が風邪に似ていることが多く、長く無症状のまま進行する場合もあるため、不安を感じた時点で検査を受けることが大切です。検査は主に血液を用いて行い、HIV抗原や抗体の有無を調べる方法が一般的です。採血は短時間で終わり、負担が少ないよう配慮しています。
プライバシーに配慮した自己採取方式にも対応しており、デリケートな悩みでも落ち着いて検査へ進めます。結果は最短翌日にお伝えでき、陽性が確認された場合は治療へ移行する流れをスムーズにご案内しています。
東京性病クリニックは予約不要で
ご来院いただけます

「感染行為を行いすぐにでも検査を受けたい方」
「先の予定がたてにくく予約を取ることが難し方」
「性感染症に該当する症状を発症しているが誰にも相談できない方」
など
性感染症は誰にも感染するリスクがあるのにも関わらず受診しずらい感染症だからこそ、予約不要で手軽にご来院いただける体制を整えています。検査を受けたその日に検査結果がわかり、陽性だった場合には当日に治療を開始することができます。
また、性感染症専門の医師が常駐しております。ご不安なことがありましたらお気軽にご相談くださいませ。
HIVについてのよくある質問
HIV陽性になったあとの生活はどう変わる?
HIV陽性でも、抗レトロウイルス療法(ART)を続ければ、多くの人がほぼ普通の生活を送れるとされています。
定期的な採血や通院、毎日の内服が生活に加わりますが、仕事や恋愛、妊娠・出産を含め、将来の選択肢は大きく残ります。ウイルス量が検出限界未満の状態を保てば、性行為で相手に感染させないとされており、パートナーとの関係も築きやすくなります。
検査前の飲酒・薬・食事は影響しますか?
HIVの抗原・抗体検査は、前日の食事や当日の食事の有無にほとんど影響しないとされています。
軽い飲酒も結果に大きく関わりませんが、ふらつきや脱水を避けるため、検査直前の深酒は控えたほうが安心です。普段飲んでいる薬も、原則として検査結果に影響しないとされていますが、心配な場合は事前に医師や看護師へ伝えておくとよいでしょう。
陰性だったけれど不安が残ります。いつ再検査すべき?
感染の機会から時間が短い場合、検査が陰性でも「ウインドウ期」にあたり、あとから陽性に変わる可能性があります。
第4世代の抗原抗体検査は、感染から3〜4週間で多くが検出されるとされていますが、早期検査で陰性だった場合は、3ヶ月後に再検査を行うと安心しやすくなります。
HIVはどれくらいの期間で検査に反映されますか?
HIVは検査の種類によって、見つかるまでの期間が異なります。
ウイルスの遺伝子を直接調べる核酸増幅検査は、平均して感染後10〜11日ほどで検出可能です。一方、第4世代のHIV抗原抗体検査は、3〜4週間ほどで多くの感染が分かります。抗体のみを測る古いタイプの検査では、6〜8週間ほどかかる場合もあります。
HIVは日常生活でうつりますか?
HIVは、握手やハグ、会話、同じ部屋で過ごすこと、トイレやお風呂の共有といった日常的な接触では感染しないとされています。
食器やタオルの共用、プール、蚊などの虫刺されが原因で感染した例も報告されていません。感染のリスクがあるのは、性行為での粘膜接触や血液が直接体内に入る状況、妊娠・出産・授乳時の母子感染など、限られた経路です。日常生活を共にするだけでうつる心配はほとんどありません。
HIVは治療で治りますか?
現在の医学では、HIVを体から完全に消す「完治」の方法は確立されていません。
ただし、複数の抗HIV薬を組み合わせる抗レトロウイルス療法(ART)を続けることで、血液中のウイルス量を検出限界未満まで下げ、免疫力を保つことが可能です。この状態を長く維持できれば、HIVのない人と近い寿命が期待でき、性行為でパートナーに感染させないと報告されています。
監修医師紹介

経歴
〇〇医師からの挨拶
当クリニックは、性感染症専門の医療機関として、多くの患者さまの診療を行ってまいりました。性感染症は適切な治療を受ければ完治するものがほとんどですが、放置すると深刻な病気に発展することもあります。私たちは専門的な知識と経験を活かし、患者様一人ひとりに最適な検査や治療をご提供いたします。どうぞご安心してご相談ください。
ご不明な点がございましたら下記まで
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予約は不要となっています。
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